こんな疑問に答えていきます。
こんにちは、たつやです。
シドニーの現地企業で15年ほど働いています。
もし、海外就職を考えているなら、オーストラリアで働くのもいいです。
就労ビザや永住権を取るのが難しいとかありますが、挑戦する価値はあります。
現地就職して、僕の人生は大きく変わったからです。
だから皆様にも、オーストラリアの生活を楽しんでもらいたいのです。
今回は、そんな僕の経験も踏まえて、下記について解説していきます。
◦海外就職するメリット
◦海外就職する方法やビザ
◦海外就職の生活費やビザ代
◦海外就職して就労ビザから永住権
この記事が、将来オーストラリアへの海外就職に興味がある人の参考になれば幸いです。
目次
オーストラリアに海外就職するメリット
労働環境がいい
生活環境がいい
英語圏での仕事経験を武器に出来る
永住権を取れる可能性がある
ここから深く解説していきます。
オーストラリアの労働環境がいい
オーストラリアでは仕事よりプライベートを優先する労働環境なので、生活にゆとりが生まれます。
残業などはほぼ無く、家族と過ごす時間や自分の好きな事が出来る時間が増えるので、幸福度は高いです。
有給休暇の完全消化、病欠や育休なども取りやすく、ワークライフバランスがしっかりと確立しているので、労働環境が良く働きやすいです。
以前のブログ記事でオーストラリアの労働環境についての記事があるので、詳しくはこちらを読んでいただけると嬉しいです。
オーストラリアの生活環境がいい
僕はオーストラリアのシドニーに暮らしていますが、安全性は日本とほぼ同じぐらいと思います。
夜も普通に歩くことが出来るし、銃規制は日本と同じぐらいなので、身の危険を感じることは無いです。
海外の国々でオーストラリアは世界で3番目(約9万人)に日本人が多く暮らしている国であるのと、親日家のオージーが多いこともあり、日本人にとって生活環境が良く住みやすく感じます。
日本食や日本のお店も沢山あり、生活していて不便さを感じることはないです。だからオーストラリアは日本人にとって生活環境がいい国と言えます。
英語圏での仕事経験を武器に出来る
オーストラリアで働くと英語力を上げることが出来るし、その仕事経験を武器に出来ます。
僕の元同僚でアメリカに渡って会計士として働いてる人がいます。彼女はオーストラリアの大学を卒業してから、シドニーの会社で仕事経験を積み、そしてアメリカに渡りました。
アメリカで仕事を探す際にシドニーでの仕事経験が役に立ったようです。
英語圏であるオーストラリアで仕事経験を積めば、将来他の国へ行って仕事を探す際にその経験は役に立ちます。だからオーストラリアでの仕事経験は職探しの武器になります。
永住権が取れる可能性がある
詳しくは後ほど解説しますが、オーストラリアで必要とされる職業に関連した勉強と仕事経験を積めば、永住権を取得できる可能性があります。
永住権の取得は年々難しいと言われてますが、不可能ではないので挑戦する価値はあります。日本で高いスキルや仕事経験がある人には永住権を取れるチャンスがあると思います。
オーストラリアに海外就職する方法やビザ
就労ビザを取って就職する
大学やTAFEで学んでから卒業ビザで就職する
ワーキングホリデービザで来てから就職する
ここから深く解説していきます。
就労ビザを取って就職する
オーストラリアで働くには就労ビザが必要です。
就労ビザ(Temporary Skill Shortage – subclass 482)には2年間と4年間の2種類があります。
このビザの目的はオーストラリア人ではなく外国人(日本人)を雇って雇用主の労働力不足を補うためにあるものです。
なので、下記のような条件があります。
◦スポンサーとなる企業を見つける
◦仕事は職業リスト(Skilled Occupation List)にあるものから
◦関連した仕事のスキルや資格がある
◦2年以上の関連した仕事経験がある
◦雇用主は最低年収AUD53,900 (plus 9.5% superannuation)を支払う
◦英語能力(IELTS Overall 5以上)、ある一定条件で英語能力の免除も有り。
参考リンク
オーストラリア政府のTemporary Skill Shortage visa
職業リスト(Skilled Occupation List)
日本語スキルを活かせる仕事や、スキルや経験を活かせる仕事など、就労ビザのスポンサーとなってくれる、現地企業を探す必要があります。
例えば、現地の日系企業で日本語を使う必要があり、関連した仕事経験がある。
これらを考えて日本からオーストラリアへの海外就職を目指すことも可能です。
職業リストにある仕事の種類は多いので、日本での仕事経験はオーストラリアで就職する際には役立つかと思います。
就労ビザのスポンサーとなる企業は、日本にある海外就職に強いエージェントなどを利用して探す方法があります。
エージェントなどを利用して、現地企業から何を求められているかを調べるも大切です。
後ほど詳しく述べますが、もし将来的にオーストラリア永住権につなげるのであれば、職業リストにある職業の中からオーストラリアで必要とされている職業を選ぶ必要があります。
例えば、IT系や会計などの職業に就いてから、経験も積まないと永住権の申請につながらないのです。
また移民法は頻繁に変更するので、現地の移民エージェントなどを利用してビザ条件を確認することも大切です。
例えば、就労ビザ、Temporary Work (Skilled) visa (subclass 457)は終了して、上記で述べたTemporary Skill Shortage – subclass 482に変わりました(2019年11月現在)。
大学やTAFEに行ってから卒業ビザで就職する
大学やTAFE(Technical and Further Education、州立の職業訓練専門学校)を卒業をすると、卒業ビザ(Temporary Graduate Visa, Subclass 485)の申請が可能です。
卒業ビザを利用してオーストラリアで働くことが出来ます。
この期間に関連した仕事経験などを積んで就労ビザのスポンサーになってくれる企業を探して、将来的には永住権の申請につなげるのです。
卒業ビザには2種類あり、卒業の資格によって条件が変わってきます。
Graduate Work stream
Post-Study Work stream
参考リンク:卒業ビザ(Temporary Graduate Visa)
Graduate Work stream
◦50歳以下
◦英語力 – IELTS Overall 6以上
◦卒業ビザ期間18ヶ月まで
Graduate Work streamはTAFEなどの専門学校で専門知識を勉強します。
専門知識はオーストラリアで必要とされる職業リスト(Skilled Occupation List)から選びます。
例えば、シェフ、エアコンや冷蔵庫のメカニック、エレベーターのメカニック、大工などです。
詳しくは職業リストにあります。
Post-Study Work stream
◦50歳以下
◦英語力 – IELTS Overall 6以上
◦卒業ビザ期間は2年から4年
Post-Study Work streamは大学で学士号(卒業ビザ2年)、修士号(卒業ビザ2~3年)、博士号(卒業ビザ4年)などを取得すれば、卒業ビザがもらえます。
例えば、会計士やITエンジニアなどが将来的に永住権につながる可能性があります。
大学の専攻が職業リストに載っていない場合は、卒業ビザで働くことは出来ても、永住権を取得できる可能性はほぼないです。
大学で学んだこと(専攻)が職業リストに関連した仕事の場合は、卒業ビザで働きながら経験を積み、永住権の申請をするというわけです。
最初は技術独立移住ビザ(Skilled independent visa, Subclass 189)を目指して永住権を申請することになると思います。
技術独立移住ビザはポイント制で65ポイント以上で申請が可能となっています(2019年11月現在)。
例えば、日本やオーストラリアの大卒資格や仕事経験や英語力などでポイントが決まります。
実際に65ポイント以上を取るには結構大変で、オーストラリアの大卒資格(もしくは大学院)、高い英語力、3年以上の関連した職歴、年齢なども考慮しないといけないのです。
さらに、最近では移民局からの永住権の招待状を受け取るには、80~95ポイント近くが必要とされ、年々永住権が難しくなりつつあります(州にもよりますが、、、)。
もし技術独立移住ビザ(s189)が上手くいかない場合は、現在働いている会社で就労ビザのスポンサーとなってくれるか交渉してみるのも手段だと思います。
そこから、就労ビザ➡永住権の申請につなげることも可能です。
もしくは地方エリア(SA、WA、QLD)の大学か大学院に行き、地方ポイントをもらって、さらに仕事経験も積んでから、州スポンサービザs190ビザ(Skilled Nominated visa)を狙うのも可能です。
このビザだと州からスポンサーしてもらい永住権へのポイントが低くて申請が可能になるので狙い目かもしれません。
オーストラリアの大学で学びたいことが永住権の職業リストに載ってない場合は、永住権を取得した後、もう一度好きなことを学ぶのも手段だと思います。
もちろん海外移住などを考えずに好きなことを専攻、勉強するのも素晴らしいです。
ただ、オーストラリアで職業を変えることは普通にあるので、最初は永住権を狙うために勉強して、永住権を取得後に好きなことをするのも可能です。
ワーキングホリデービザで来てから就職する
ワーキングホリデービザを利用して一人の雇用主に最長6ヶ月働いて経験を積み、そこから雇用主にスポンサーになってもらい、就労ビザを取ることも可能です。
ジャパレスなどは寿司シェフのスキルがあれば、雇用主に就労ビザのスポンサーとなってもらい、そこから就労ビザにつなげることも出来るのです。
僕の友人はワーホリでシドニーにあるジャパレスで働いた後、オーナーとQueenslandにお店を出して、就労ビザも出してもらい、その後はシェフとして永住権を取得しました。
UK出身の元同僚もワーホリビザでシドニーにあるBig 4で会計士として働き、その後は就労ビザのスポンサーとなってくれる企業が見つかり、仕事経験を積んでから永住権の申請を目指しています。
友人と元同僚に共通していることは、オーストラリアに来る前に必要とされる仕事経験があったということです。
企業もスキルや仕事経験のある人材には、就労ビザのスポンサーとなって一緒に働きたいのです。だからワーホリで来て、その後オーストラリアで現地就職することも可能なのです。
オーストラリア海外就職の生活費やビザ代
オーストラリアで暮らすのでしたら、月2千ドル(約15万円)の生活費があれば安心です。
スポンサーしてくれる雇用主がいれば就労ビザを取得できるので、ビザの費用や当面の生活費ぐらいです。
ただ、卒業ビザを狙うのであれば、大学やTAFEの学費が別途にかかるので、かなりの予算が必要です。
ここからは生活費、ビザ代、学費について解説していきます。
シドニーの生活費
暮らす地域によって違います。
例えば、シドニー市内だと家賃は高く(そして狭く)、郊外に行けば安くなります(交通費や時間はかかりますが、、、)。
シドニー市内に暮らす場合
オウンルーム(アパートはシェア)週200~400ドル
交通費 週20ドル、市内だと歩けるのでほぼ必要ない
携帯代 月額40ドル、プランによる
食費 週50ドル、基本は毎日自炊でたまに外でテイクアウト
交際費 週50ドル、映画や友達とご飯を食べる
生活費が月1,720ドル(約13万円、1ドル=¥73.74で計算)
だからざっくり、月2千ドル(約15万円)あれば生活費としては安心かなと思います。
詳しくは、こちらのブログ記事を参考にして下さい。
ビザの費用
就労ビザ代 2年間1,265ドル~、4年間2,645ドル~
卒業ビザ代 1,650ドルから(2019年11月現在)
大学の学費
大学や専攻によって違います。
僕が通った大学院、CQU(Central Queensland University)だと、14科目のCore Unit(約$3,800 x 14)と2科目のElective(約$4,014 x 2)
トータルのコースの学費は$61,228(約489万円、$1=80円)です。
詳しくは、こちらのブログ記事を参考にして下さい。
TAFEの学費
TAFEの学費は専攻によって違います。
ディプロマ(Diploma)と呼ばれる1年~2年のコースがあります。おおよその留学生の学費は以下です。
職業訓練系(メカニックなど)は年間約4千ドルから1万5千ドル
Degree系(ビジネスなど)は年間約6千ドルから1万ドル
参考リンク:TAFEの留学生の学費
学生ビザで大学やTAFEに行く場合は、2週間で最長40時間と学校が休みの時は無制限でバイトが出来るので、生活費や学費などの工面は出来ます。
僕自身も、ホステルでバイトをしながら生活費や学費を稼いでいました。
勉強とバイトの両立は大変ですが、バイトをする事によって、リアルな英語やオーストラリアの働き方を学ぶことが出来ました。
将来的にオーストラリアで現地就職するにあたってバイトで仕事経験を得ることは自分の職歴としても役立ったので、個人的にはバイトはしたほうがいいですよ。。\(^_^)/
オーストラリアに海外就職して就労ビザから永住権
オーストラリアに海外就職して就労ビザで働いたら永住権へのチャンスがあります。
スポンサー(雇用主)との関係が良く、そのまま就業期間などの条件を満たしてから、Employer Nomination Scheme (ENS) (subclass 186)などを利用してビザを申請することも可能だからです。
僕の友人は、ジャパレスのオーナーがスポンサーとなって、シェフとして永住権を取得しました。
彼はジャパレスで働いているので、英語に接する機会があまりなく、英語力を上げるのに苦労はしていましたが、最終的には永住権に必要な英語力はクリアしました。
もし雇用主がスポンサーになってくれないのであれば、オーストラリアの地方エリアから永住権につなげる手段もあります。
その場合は州政府からの推薦などが必要ですが、地方エリアのビザ、Skilled Regional (Provisional) (subclass 489)を利用して一定期間働き、そこから就業期間などの条件を満たしてからSkilled Regional (subclass 887)の永住権を申請することも可能です。
補足:ビザアップデート
s489はなくなり、s491に変更されます。
地方に5年間滞在できるs491ビザ(Skilled Work Regional (Provisional) visa)を取得。その間に、仕事経験や給料条件をクリアすれば、3年後にs191ビザ(Permanent Residence (Skilled Regional) visa (subclass 191)の永住権につなげることも出来ます。
参考リンク:
まとめ
オーストラリアへの海外就職について長々と書いてしまいました。
詳しいビザの話は最新の情報を得ることが大切なので、現地にある留学・移民エージェントかオーストラリア移民局のサイトで確認するのが良いです。
参考リンク:
オーストラリア移民局
オーストラリアの労働環境はとてもいいので、海外で働くことに興味がある人は転職エージェント経由で仕事を探すか、ワーホリで挑戦してみるのがいいです。
そこから雇用主にスポンサーを頼んで就労ビザを出してもらう。もしくは大学やTAFEに行き卒業ビザから就労ビザ、そして永住権の申請へとつなげることも可能です。
今回はこの辺で最後にします。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
それでは、シドニーでお会いしましょう。。\(^_^)/